地鎮祭の式次第について
時間帯について
地鎮祭は、当日の午前中に執り行うのが一般的です。
住宅の流れについて
地鎮祭の流れは以下のようになりますが、まずは地元の神主、家族、工事関係者などと、地鎮祭の日をいつにするのか決めるのが、一番先決です。
神式の一般的な地鎮祭の流れは次の通りである。
1.手水(てみず、ちょうず)
神事の会場に入る前に手水桶から掬った水で両手を洗い、心身を浄める。
2.修祓(しゅばつ)
開式の後、祭に先立ち、参列者・お供え物を祓い清める儀式。
3.降神(こうしん)
祭壇に立てた神籬に、その土地の神・地域の氏神を迎える儀式。神職が「オオ~」と声を発して(「警蹕(けいひつ)」と言う)降臨を告げる。
4.献饌(けんせん)
神に祭壇のお供え物を食べていただく儀式。酒と水の蓋を取る。
5.祝詞奏上(のりとそうじょう)
その土地に建物を建てることを神に告げ、以後の工事の安全を祈る旨の祝詞を奏上する。
6.四方祓(しほうはらい)
土地の四隅をお祓いをし、清める。切麻(きりぬさ)・散米(さんまい)とも言う。
7.地鎮(じちん)
斎鎌(いみかま)を使った刈初(かりそめ)、斎鋤(いみすき)を使った穿初(うがちぞめ)、斎鍬(いみくわ)を使った鍬入(くわいれ)等が行われる。設計・施工・建主に振り分ける事が多い。鍬入の儀とも言う。
8.玉串奉奠(たまぐしほうてん)
神前に玉串を奉り拝礼する。玉串とは、榊に紙垂を付けたもの。
9.撤饌(てっせん)
酒と水の蓋を閉じお供え物を下げる。
10.昇神(しょうしん)
神籬に降りていた神をもとの御座所に送る儀式。この後に閉式が行われる。
11.神酒拝戴(おみきはいたい)
直会の前に行われるケースもある。土器(かわらけ)の杯にお神酒を注ぎ、神職の合図で乾杯を行う。
12.直会(なおらい)
地鎮祭の式次第が終了したら直会を行う。当地でお神酒で乾杯し、お供え物の御下がりを食する。
神事とは別に直会の場を設け、業者が用意したビール等の飲み物、仕出しの弁当等を出したり、料理店の宴会場を貸し切って祝宴が催される場合もある。
玉串奉奠のマナーについて
1.玉串の根もとを右手で上から持ち、葉に近いほうを左手で下から支える。
2.玉串をのせる台である「玉串案」の前で一礼し、時計回りに90度回転させる。
3.左手を下にずらして根本を持つ。右手で葉もとを下から支え時計回りに180度回転させる
4.根本を「玉串案」に向ける。左手を右手の下に添えて、玉串案の上に捧げる。
費用について
地鎮祭にかかる費用は、主に「地鎮祭の費用」と「神主への初穂料」を合わせた金額が目安となります。
地鎮祭の費用:1万~5万円
地鎮祭では、神饌料、テントなどの設備一式、海の幸、山の幸などのお供え物に費用がかかります。
神主への初穂料:1万~2万円
施主が準備するものについて
一般的に、施主側が準備するお供え物は、
・祭壇に供えるお神酒一升
・洗米と塩、各一合
・海の幸(尾頭付きの魚、こぶ、するめ など)
・山の幸(野菜、果物 など)
になります。
その他、
・神主へのお礼(初穂料)
・工事関係者へのご祝儀
・工事関係者のための飲み物とおつまみ
などを用意してください。
なお、最近は車で移動する職人さんが多く、お酒は必要ない場合もありますので、事前に担当者などに様子を確かめておきましょう。
神主への初穂料について
地鎮祭の際に、神主に初穂料を渡す際の金額の目安です。
初穂料の目安:1万~2万円
☆のし袋の書き方
また、地鎮祭に神主を招いたお礼に初穂料を渡す際の、のし袋の書き方は以下のようになります。
水引:紅白の蝶結び
のし:あり
表書き/上書き:「御神饌料」「初穂料」など
表書き/姓名:上書きよりやや小さめの文字で
棟梁や職人へのご祝儀について
地鎮祭の際に、棟梁や職人にご祝儀を渡す際の金額の目安です。
棟梁へのご祝儀の目安:1万~1万5千円
職人へのご祝儀の目安:5千円
☆御祝儀袋の書き方
地鎮祭に招いた棟梁や職人などにご祝儀を渡す際の、御祝儀袋の書き方は以下のようになります。
水引:紅白の蝶結び
のし:あり
表書き/上書き:「御祝儀」など
表書き/姓名:上書きよりやや小さめの文字で
「冠婚葬祭 常識事典」より
「冠婚葬祭 マナーとマネー」より