棟上げの挨拶回りについて
ご近所への手土産のマナーについて
新築工事は騒音や車の出入りなど、何かと近所に迷惑をかけるものです。本格的な建築工事が始まってしまう前に、近所への挨拶回りをすませておくとトラブル回避にもなります。
タオルや菓子折りなどを持参し、騒音などで迷惑をかけることを事前にお詫びしておきましょう。
ご近所への手土産ののし紙の書き方について
水引:白一色、または白封筒
のし:なし
表書き/上書き:「御挨拶」など
表書き/名前:上書きよりやや小さめの文字で姓のみ
施主とご近所との会話の文例について
ポイント:近所の人に対しては、工事中の騒音などによる迷惑をわびる言葉は欠かせない。
近所の人:本日は棟上げですね。おめでとうございます。素晴らしい上棟式になりそうですね。これは気持ちばかりのお祝いです。
施主:お休みのところ、わざわざおいでいただいたうえ、お祝いのご心配までしていただき、ありがとうございます。何かと騒々しくて、近所の方々にはご迷惑をおかけしています。申し訳ありません。
近所の人:いえいえ、お互い様ですよ。それより、立派な家ができそうですね。いま流行の二世代同居の三階建てですね。
施主:工務店のすすめなんです。老後のことも考えてエレベーターもつけることにしました。
あちらに簡単な席を用意しましたので、どうぞ一杯召し上がっていってください。お向かいの佐藤さんや木村さんもお見えになっていますから。
施主の乾杯の挨拶の文例について
ポイント:「粗餐」の代わりに、「形ばかりの席」「心ばかりの膳」などの言葉に言い換えてもよい。
本日は、せっかくの休日にもかかわらずお越しいただき、ありがとうございます。
上棟式というと大げさですが、ここまで工事が進みました。「今後はあまり騒音を立てることもなくなります」ということをご報告するつもりでお招きいたしました。
形だけの席ではございますが、いっとき、のどを潤していただいて、工事の進捗状況などをご覧いただければ幸いです。
なお今度の家は、いわゆる二世帯住宅で、現在近くに住んでおります両親も呼んで、いっしょに暮らす予定にしております。
これからは、地域の皆様には、老夫婦のことで余分なお手間をかけることが多少は減るのではないかと思っております。
以上、簡単ですが、上棟のごあいさつにさせていただきます。
「乾杯」
どうもありがとうございました。
「短いスピーチ実例集」より
「冠婚葬祭 暮しのマナー大百科」より